カズーの映画感想ブログ

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「コンテイジョン」現実に起こるパンデミックへの警告

原題:CONTAGION

監督:スティーヴン・ソダーバーグ

出演者:マット・デイモンマリオン・コティヤールets

上映時間:106分

 

〜現実に起こるパンデミックへの警告〜

香港に旅行に来ていたペス(グウィネス・パルトロー)は元恋人と密会していたが咳が止まらなくなる。

その頃東京・ロンドンでも同じような症状がで始める。

これにいち早く気づいたフリーのジャーナリストのアラン(ジュード・ロウ)は新種の伝染病ではないかと疑い始める。

そしてその病は少しずつ世界に広まっていき…

 

 

以下一部ネタバレあり

 

 

 

 

 

 

概要

オーシャンズ」シリーズで知られるスティーヴン・ソダーバーグマット・デイモンマリオン・コティヤールジュード・ロウグウィネス・パルトローなどの超豪華俳優陣と描くパンデミックサスペンス。

本作は実際感染が起こった場合、どのような経路で広がりどのように人々はパニックになっていくのかをリアルに描いている。

そのためカメラワークもリアル寄りにあまり動き回らずその場にいる第三者目線のように静かに傍観しているような感じになっている。

音楽もほとんどなく淡々とドキュメンタリー風に話が続くのは退屈に感じるかもしれないがよりリアルさをだしている。

 

現実的パンデミック

 

こういったウイルスものはゾンビになったり、唐突に軍隊や悪役が出て、ド派手なアクションに繋がるったりするがそれもなく、悪役に近いとすればジャーナリスト兼ブロガーのアランがなんの科学的根拠もない嘘の情報を流し混乱していくのが他のパンデミックものと大きく違う。

何より「人は1日に顔を2000〜3000回触っている」ことやそれぞれの都市人口や感染者の触った箇所のアップなどどこをどのようにして感染していくのかがわかりやすくリアルに表現されていて、まるでパンデミックが起きた時に対する警告にも見える。

 

俳優陣

今作は上記にも書いたような主演級の俳優たちが多く出演しているがそれぞれ全員が深く関わり合うのはなく、感染して妻を亡くし娘を守ろうとする一般市民をマットデイモンが、感染病を研究し対策していく医師をローレンス・フィッシュバーンがなどそれぞれがまそれぞれの役割をうまく演じている。

特にミアーズ医師を演じるケイトウィンスレットが感染して少しずつ弱っていく絶望感は素晴らしい。

 

全体を通して

他のパニックパンデミック物と違い、リアルな感染経路や拡散状況などリアルすぎて少し怖く感じたがラストはワクチンが完成し希望のあるものになっている。

物語の始まりが1日目でなく、ペスが症状が出た2日目からスタートしてラストに感染した原因の1日目をも持ってくるのはよかった。

2020年3月現在では新型コロナウイルスが流行し、もはやこの物語がフィクションのものではなくなっている。

実際嘘の情報が出回り買い溜めなどがおこっている。

この映画を少しでも教訓にしていきたい。